介護保険を利用するときに欠かせない存在である「ケアマネジャー」。
では実際に依頼すると、どんなことをしてくれるのでしょうか?
ここでは、これから介護サービスを始めようとするご家族向けに、ケアマネジャーの具体的な役割をわかりやすく解説します。
1. 要介護認定の申請サポート
介護サービスを使うためには、市区町村に「要介護認定」の申請が必要です。
しかし申請書の書き方や必要な書類は分かりにくいもの。
ケアマネジャーは申請手続きの代行や書類作成のサポートをしてくれます。
また、訪問調査の日程調整や、主治医への意見書依頼なども一緒に進めてくれるため、初めてでも安心です。
2. ケアプラン(介護サービス計画)の作成
ケアマネジャーの最も大切な仕事が「ケアプラン作成」です。
ご本人やご家族から生活の状況や希望を聞き取り、必要な介護サービスを組み合わせて計画を立てます。
- デイサービスを週に何回利用するか
- 訪問介護で掃除や買い物をどの程度お願いするか
- 福祉用具(ベッドや手すり)をレンタルするか
こうした内容を整理し、介護保険のルールに沿ってプランを作成します。
3. サービス事業所との調整
ケアプランを作ったら、実際にサービスを提供する事業所(デイサービス・訪問介護・福祉用具レンタルなど)と契約します。
このときもケアマネジャーが中心となり、複数の事業所と連絡・調整を行います。
「この曜日は別のデイサービスにしたい」「訪問介護の時間を変更したい」といった細かい要望にも、ケアマネジャーが間に入って調整してくれるので安心です。
4. 定期的なモニタリング
介護サービスは一度契約して終わりではありません。
実際に利用が始まってから「本当に合っているか?」を定期的に確認する必要があります。
ケアマネジャーは毎月1回以上ご自宅を訪問し、サービス内容やご本人の様子をチェックします。
- サービスの回数は足りているか
- 体調の変化や生活の変化に合っているか
- ご家族の負担は軽減されているか
必要に応じてケアプランを見直し、より良い支援につなげます。
5. 介護に関する相談窓口
ケアマネジャーは「介護の相談役」としても大切な存在です。
- 介護保険以外の制度(高額医療費、障害福祉サービスなど)
- 医療との連携(訪問診療、訪問看護)
- 将来的な施設入所の相談
こうした幅広い相談に対応し、必要に応じて関係機関につないでくれます。
6. ケアマネジャーに依頼するメリット
ケアマネジャーに依頼することで、ご家族だけで複雑な手続きを抱え込む必要がなくなります。
介護保険制度の専門知識をもつプロが支えてくれるので、安心して介護生活をスタートできます。
しかも、ケアマネジャーのサポートにかかる費用は介護保険で全額負担されるため、利用者や家族の自己負担はゼロです。
まとめ
ケアマネジャーは、介護のスタートから日々の見直しまでトータルで支えてくれる存在です。
- 要介護認定の申請サポート
- ケアプラン作成
- サービス事業所との調整
- 定期的なモニタリング
- 介護の相談窓口
これらを担ってくれるため、介護生活に欠かせない「伴走者」といえるでしょう。
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