介護施設選びは、家族の今後の生活や安心感に大きく関わる重要な決断です。
現役ケアマネジャーの視点から、後悔しない施設選びのために押さえておきたい5つのポイントを解説します。
見出し | 内容概要 |
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1. 入居の目的を明確にする | 要介護度や生活スタイル、医療ケアの必要性を整理する。 |
2. 費用の内訳と負担額を確認 | 月額費用だけでなく、入居一時金や加算、医療費の目安も。 |
3. 立地とアクセス | 家族が通いやすい距離か、周辺環境や病院との連携も確認。 |
4. 職員配置と介護方針 | 人員配置基準、看取り対応、レクリエーションの質など。 |
5. 実際に見学・体験する | 空気感、清潔さ、職員の対応など現場でしか分からない要素をチェック。 |
1.入所の目的を明確にするですが、まずは簡単に施設の種類の紹介をします。
施設の種類 | 特徴 | 対象者 | 主なサービス内容 |
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特別養護老人ホーム(特養) | 公的施設、終身利用が可能 | 要介護3以上の高齢者 | 生活支援、食事・入浴・排泄介助、医療連携 |
介護老人保健施設(老健) | 在宅復帰を目的 | 要介護1以上 | リハビリ、生活介助、医療管理、在宅支援 |
グループホーム | 少人数制の共同生活 | 認知症の高齢者 | 家庭的環境で生活支援、認知症ケア |
有料老人ホーム | 民間運営、費用幅広い | 自立~要介護の高齢者 | 生活支援、介護、医療提携(施設により異なる) |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | バリアフリー賃貸 | 自立~軽度要介護 | 安否確認、生活相談、必要に応じた介護サービス |
ショートステイ | 短期間の入所 | 要介護認定者 | 介護者の休養、旅行や急用時の一時預かり |
施設の種類 | 特徴 | 入所費用の目安 |
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特別養護老人ホーム(特養) | 要介護3以上が対象。終身利用可。 | 約8〜15万円/月 |
介護老人保健施設(老健) | 在宅復帰が目的。3〜6か月程度の利用が一般的。 | 約8〜13万円/月 |
ショートステイ(短期入所生活介護) | 数日〜数週間の短期利用。家族の休養や退院後の一時利用に。 | 約2,500〜3,500円/日 |
グループホーム | 認知症の方が少人数で共同生活。 | 約12〜16万円/月 |
有料老人ホーム | サービスや設備が多様。介護付き・住宅型など形態あり。 | 約15〜25万円/月(+入居一時金あり) |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | 自立〜軽度介護向け。安否確認・生活支援サービス付き。 | 約10〜20万円/月(家賃+共益費+サービス費) |
ケアハウス(軽費老人ホーム) | 自立〜軽度介護向けで比較的低料金。 | 約8〜12万円/月 |
特養は公的な介護施設であるため、民間の有料老人ホームに比べて費用が安価です。有料老人ホームでは数十万から数百万かかることもある入居一時金が、特養では原則不要です。
ただし、要介護3以上など入居条件が厳しく、入居希望者が多いため待機期間が長くなると以前から言われていますが私自身特養に勤めていますが報道されている以上にはそんなに待機者が多いということはありません。重度の方が多いためか亡くなられる方も多いため、比較的スムーズに入所できることも多いです。
4. まとめ
このように様々な種類の施設があります。介護施設を選ぶ際は「ご本人のニーズ」と「ご家族の希望」を明確にすることが最も重要です。
まず、医療的ケアの必要性や要介護、費用面など、譲れない条件を整理しましょう。次に、合う施設の種類(特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など)を検討します。
そして、最終的には必ず複数の施設に見学に行きましょう。実際に施設を訪れることで、施設の雰囲気や職員の方々の対応、入居者の方々の様子などを肌で感じることができます。入居後の生活を具体的にイメージし、ご本人とご家族が納得できる「最適な選択」をすることが大切です。
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