在宅介護を続ける上で、住環境を整えることはご本人の安心・安全だけでなく、介護する家族の負担軽減にもつながります。ここでは、住まいの工夫ポイントをご紹介します。
1. 転倒予防の工夫
- 段差の解消:玄関や廊下の小さな段差もつまずきの原因になります。スロープや段差解消マットで対応しましょう。
- 手すりの設置:トイレ、浴室、廊下など必要な場所に手すりを設置することで安心感が増します。
- 滑り止め対策:浴室マットや階段の滑り止めテープを利用すると安全です。
2. 動線をシンプルにする
- よく使う場所を近くに:寝室、トイレ、居間をできるだけ同じフロアにまとめると移動が楽になります。
- 家具の配置を工夫:通路を広く取り、車椅子や歩行器が通れるようにしましょう。
3. 光と音の工夫
- 明るさを確保:足元を照らすフットライトや、人感センサー付きの照明を導入することで夜間も安心です。
- 音の配慮:テレビや電話の音量調整、インターホンのチャイム音を大きめに設定するなど聴覚に配慮しましょう。
4. 温度管理の工夫
- 冬のヒートショック予防:浴室や脱衣所に暖房を設置して温度差を減らすことが重要です。
- 夏の熱中症対策:エアコンの活用や扇風機の併用で快適な温度を保ちましょう。
5. ICT・福祉用具の活用
- 見守りセンサー:夜間の起床や徘徊の際に通知してくれる機器を導入。
- リモコン操作の簡素化:大きなボタンのリモコンや音声操作デバイスを利用することで、操作の負担を減らせます。
まとめ
高齢者が自宅で快適に、そして安全に過ごすためには、「転倒予防」「動線の工夫」「光・音・温度の調整」など、小さな工夫の積み重ねが大切です。住環境を整えることで、ご本人の自立支援にもつながり、家族の介護負担も軽減されます。


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