「介護保険サービスをやめたら支援がなくなってしまうのでは?」と不安に思うご家族も多いのではないでしょうか。
実際には、介護保険以外にも高齢者を支える公的サービスや地域のサポートは数多くあります。ここでは、介護保険サービスをやめた後でも利用できる支援をまとめてご紹介します。
1. 自治体の高齢者福祉サービス
介護保険以外にも、市区町村が独自に提供している高齢者向けサービスがあります。
- 配食サービス:安否確認も兼ねた食事の宅配
- 緊急通報システム:緊急時にボタンひとつで通報できる機器を設置
- 紙おむつ助成:一定条件の方に紙おむつ代を助成
- 生活支援員派遣:買い物や掃除など軽度な家事を手伝う
👉 まずは役所の高齢者福祉課に相談してみましょう。
2. 医療保険・訪問診療
介護保険サービスをやめても、医療が必要な場合には 医療保険 を使った訪問診療や往診を受けられます。
- 訪問診療:医師が定期的に自宅を訪問して診察
- 訪問看護(医療保険対応):退院直後や医師の指示がある場合、介護保険ではなく医療保険で利用可能
👉 慢性疾患がある方や通院が難しい方でも安心です。
3. 地域包括支援センター
介護保険サービスをやめても、地域包括支援センターはいつでも利用できます。
- 生活や介護に関する相談
- 見守りや地域資源の紹介
- 権利擁護(成年後見制度や虐待防止の相談)
👉 「介護保険はやめたけれど、今後の生活が心配」というときに頼れる存在です。
4. ボランティア・地域サークル
近年は、地域の住民やNPOが運営する高齢者支援活動も増えています。
- サロン(お茶会・体操教室・趣味活動)
- 見守り訪問や声かけ活動
- ボランティアによる買い物や散歩の付き添い
👉 介護保険の枠にとらわれない「つながりづくり」として活用できます。
5. 民間サービス
必要に応じて民間のサービスを利用することも可能です。
- 家事代行サービス
- 食材・弁当宅配サービス
- 見守り機器(センサーやカメラ)
- タクシー送迎・移動支援
👉 介護保険と比べると費用はかかりますが、柔軟に使える点が魅力です。
6. 介護保険の再利用も可能
一度介護保険サービスをやめても、要介護認定が有効であれば再開できます。
- 必要になったらケアマネジャーに再度依頼
- 要介護認定が切れている場合は再申請
👉 「やめたら終わり」ではなく、状況に応じて再び利用できるので安心です。
まとめ
介護保険サービスをやめても、支援がなくなるわけではありません。
- 自治体の独自サービス(配食・緊急通報・助成)
- 医療保険での訪問診療や訪問看護
- 地域包括支援センターの継続的な相談支援
- 地域や民間のサービス
- 必要なら介護保険の再利用も可能
大切なのは、「いま必要な支援を、いちばん利用しやすい形で取り入れる」ことです。
介護保険をやめた後も、ご家族が安心して生活できるよう、さまざまな選択肢を知っておきましょう。
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