介護が必要な高齢者にとって「通院」は欠かせない日常です。
その移動手段としてよく聞くのが 介護タクシー と 通院送迎サービス。
一見似ていますが、利用条件や料金の仕組みに大きな違いがあります。
ここでは、介護タクシーと通院送迎サービスを比較しながら、選ぶときのポイントを分かりやすく解説します。
1. 介護タクシーとは?
介護タクシーは、介護資格を持ったドライバーが運転するタクシー です。
特徴は以下の通りです。
- 車いすのまま乗車できる車両が多い
- 移動だけでなく、自宅から病院内まで介助してもらえる
- 自費利用が基本だが、要件を満たすと介護保険が適用されるケースあり
料金の目安
- タクシーメーター制が基本(初乗り運賃+距離加算)
- 介助料や機材使用料が追加になることもある
- 通常のタクシーより高めになることが多い
2. 通院送迎サービスとは?
介護保険の居宅サービスの一つである 通院等乗降介助 に該当します。
これは、訪問介護(ホームヘルパー)が行うサービスの一部で、介護認定を受けた方が利用できます。
- 自宅から車までの移動や、病院入口までの付き添いが対象
- 基本的に 車の運転はしない(運転は家族や別業者)
- サービス時間内に収まる範囲で利用可能
料金の目安
- 介護保険が適用され、1割〜3割の自己負担で利用可能
- 例:30分以内で約250〜400円程度(1割負担の場合)
3. 両者の違いを整理
| 項目 | 介護タクシー | 通院送迎サービス(通院等乗降介助) |
|---|---|---|
| 利用対象 | 誰でも利用可(要介護認定がなくても可) | 要介護認定を受けた方のみ |
| サービス内容 | 移動+介助、病院内の付き添いも可能 | 自宅〜車・病院入口までの介助 |
| 運転 | ドライバーが運転 | 運転は家族や別業者 |
| 費用 | 自費(介護保険適用の場合あり) | 介護保険適用で1〜3割負担 |
| 利便性 | 予約すればいつでも利用可 | ケアプランに組み込む必要あり |
4. 利用の選び方のポイント
- 介護保険認定を受けている → 通院送迎サービスを優先→ 費用を抑えられるため、定期通院におすすめ。
- 介護認定がない/病院内までの付き添いが必要 → 介護タクシー→ 介助範囲が広く、柔軟に対応してもらえる。
- 頻繁に通院がある場合は両方を組み合わせる→ 通院送迎を基本にしつつ、急な外出時に介護タクシーを利用するなど。
まとめ
- 介護タクシーは誰でも利用できるが基本は自費
- 通院送迎サービスは要介護認定者限定だが介護保険で安く利用可能
- 必要な介助の範囲や費用を考えて、使い分けるのが賢い選び方


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